SEO内部対策をわかりやすく解説!始める前に整理すべきポイントとは?

SEO内部対策をわかりやすく解説!

SEO対策を進めるうえで内部対策というフレーズをよく目にしますが、どのような内部対策が有効であるか、また自社サイトはいい状態であるのか気になるでしょう。

内部対策については、Google検索するとたくさん対策例が出てきますが、業界用語も多いため、とっかかりにくい一面もあります。

ここでは、SEO内部対策の一例だけでなく、内部対策に着手する前に整理すべきこと、SEO内部対策のイメージについて解説しています。ぜひ参考にしてください。

目次

SEO内部対策を始める前に整理すべきこと

弊社ではメディア運営だけでなく、BtoBビジネスとして、クライアントWebサイトのSEO対策コンサルティングも行っています。

SEO内部対策を始める前に整理すべきこと

SEO対策では、ターゲットとなるキーワード選定も大事ですが、ターゲットキーワードをどのページへ誘導するかの選定(ランディングページ選定)も重要です。

  1. キーワード・ランディングページの関連性を高める。
  2. 関連性が高まった状態で検索順位の向上を図る。

実際には①・②を同時に行うケースが多いですが、厳密にいうと①→②のステップを踏むことになります。

①はコンバージョン率として結果に現れ、SEO対策後にWebサイト全体へのトラフィック(アクセス数)はあまり変化はなくとも、キーワード・ランディングページの関連性が高まることでコンバージョン率が向上するケースは多いです。

※コンバージョン:Webサイト上でユーザーに実行してほしい行動(ECサイトの場合は商品購入、注文住宅メーカーサイトでは資料請求など)

※コンバージョン率:コンバージョン数÷Webサイトのトラフィック(アクセス数)

①でコンバージョン率が向上したうえで、②でトラフィックが増加すると、自ずとコンバージョン数が増加することになります。

SEO対策コンサルティングを行ううえで、以下のようなケースをよく目にします。

A . 公開済みのページに対し、ページごとにターゲットキーワードが設定されていない。

B . ターゲットキーワードをどのページへ誘導させればいいか判断ができていない、もしくは判断を誤っている。

C . ターゲットキーワードに対し、複数のページが検索結果にヒットしている。
(自社サイト内でカニバリを起こしている、という表現としています。)

Aはビジネスモデルから選定したり、リスティング広告のコンバージョンデータを活用して選定を行い、Bはサイトマップから検討を行います。

Cについては、Google Search Consoleという、Googleが無償で公開しているツールを活用することでモニタリングでき、カニバリを起こしている場合は、内部対策でカニバリ解消を行うことになります。

CはSEO対策の内部対策で解消することになりますが、まずA・Bを整理したうえで、SEO対策に着手する必要があります。

SEO内部対策とは?わかりやすく解説

SEOの内部対策には、いろいろな打ち手があります。

SEO内部制作-3つに分類

無理やりですが、内部対策を分類した場合、以下の3つに分類されます。

  • クロール・クローラビリティ最適化
  • 検索インデックス最適化
  • ページエクスペリエンスや権威性に関する内部対策

業界人であれば見慣れた文言であっても、普段見慣れていない人にとっては横文字が多く、なかなか頭に入ってこないと思います。ここで概要を解説します。

クロール・クローラビリティ最適化

Webサイトやページを公開した後ですが、クローラーに発見してもらうことで、検索エンジンにインデックスされます。

クローラーは世界中のWebサイトを巡回しているため、ページを公開してもすぐに来てくれるとは限りません。また、クローラーは新規ページを巡回しているだけでなく、公開済みのページも訪れ、ページ内容に変化がないかチェックしています。

上手く伝わっているかはわかりませんが、クローラーやインデックスについて、図書館を例として解説することがあります。

クロール・クローラビリティ最適化

クローラー
  図書館にどの本を置くか選定する人
Webページ

  本
インデックス

  どの本を図書館に並べるか選別
検索順位  

  本が置かれた本棚の位置

図書館にどの本を置くか選定する人は、まずどのような本が販売されているか把握する必要があります。毎年たくさんの本が発売されているため、各出版社などから情報収集する必要があります。

各出版社からの情報収集で、どのような本が発売されているか把握した後は、どの本を図書館に並べるか選別を行います。

図書館に並ぶことになった本は、次に図書館のどの位置の本棚に配置されるか選別されます。人目につきやすい人気コーナー(検索順位でいうと1位)に並べばたくさんの人の目にとまります。図書館の奥のほうの本棚でも、同じような本が無ければ希少価値が高く、人数は少なくとも必要としている人がいれば手にとってもらえる可能性は非常に高いでしょう。

ここでポイントなのが、図書館に置かれない本が存在するということです。図書館に置かれないと手にとってもらうことはできません。

Webページも同じことがいえ、Webページを公開してもインデックスされず、検索結果に表示されない、検索ユーザーに見てもらえない、という事象が発生します。

どのようなWebページがインデックスされないかというと、類似するコンテンツがすでに存在している場合や、低品質コンテンツと見なされた場合です。

本の場合でも、発売されたものの面白くない本や学びが少ない本、すでに同じような本が多数存在する場合、図書館に並ぶ可能性は低いでしょう。

クローラー・インデックスの仕組みとして、このような図書館の仕組みに近いと考えています。

クロール・クローラビリティ最適化については、以下のイメージです。

  • クローラーに頻繁に巡回してもらう対策
  • クローラーに見つけてもらいやすくする対策
  • 必要ないページにクローラーが巡回しないようにする対策

実際の対策については次項以降で解説します。

検索インデックス最適化

検索エンジンにWebページが登録されることをインデックスといいます。

類似するコンテンツが存在する場合や、低品質コンテンツと判断された場合、インデックスされない可能性がある点についても解説しました。

しかしインデックスしてもらえたら安心、という訳ではありません。

どのようなキーワード(検索クエリ)に対してインデックスされたか、が重要となります。

検索インデックス最適化

例)人気料亭の板前さん監修出汁を使った卵焼きのレシピのWebページ

ページタイトル1
「 裏技!卵焼きがプロの味に?秘訣は・・・」
ページタイトル2
「料亭の卵焼きは出汁が肝?人気料亭の板前監修レシピ」

ページタイトル1の場合、「卵焼き 裏技」「卵焼き プロ」といった検索キーワードにヒットする可能性があります。

ページタイトル2の場合、「卵焼き 料亭」「卵焼き 出汁」といった検索キーワードにヒットする可能性があります。

ページ内容は近しいものでも、ページタイトルの付け方によって、ヒットする検索キーワードが異なってきます。

どのような検索キーワードに対してインデックスしたいか、どのようなキーワードで検索している人に見てほしいページであるか、しっかり検討してページタイトルを設定する必要があります。(厳密にはページタイトル以外の他要因も影響します)

このように、どのようなキーワードに対してインデックスされるかコントロールすることを検索インデックス最適化といいます。

ざっくりとページタイトルを例に紹介しましたが、h1タグなどの見出しタグやディスクリプションタグ、ページ内のキーワード出現率など調整していく内部対策となります。

ページエクスペリエンスや権威性に関する内部対策

ページエクスペリエンスや権威性については、Web業界でない人でもイメージしやすいでしょう。

ページエクスペリエンスや権威性に関する内部対策

ページエクスペリエンスについては、以下のような点が挙げられます。

  • ページ表示スピード
  • 文字サイズや背景色などの見え方
  • クリックするボタンの大きさ

ページを閲覧しやすい、操作しやすい、見ていてストレスを感じない、このような対策を行うことで、ページエクスペリエンスは向上していきます。

ページエクスペリエンスを分析するには、以下のような無料ツールが有効です。

PageSpeed Insights
ページ表示スピードのスコアや、ページ表示スピードを高めるために必要な改善施策例を知ることができます。

Microsoft clarity
ヒートマップツールとして、ユーザーがどのようなコンテンツを見ているか、どのような箇所をクリックしているかなど、ユーザー行動を分析することができます。

権威性については、専門家の監修を受けていることを明記したり、メディア掲載の事例を明記するなど、専門性が高く価値のあるコンテンツである、ということを明記していきます。

ここまで紹介してきた内部対策について、より詳細な内容を次項で解説していきます。

内部対策①クロール・クローラビリティ最適化

前述したSEO内部対策のうち、以下のようなクロール・クローラビリティ最適化について解説していきます。

  • パンくず設置(サイト構造)
  • XMLサイトマップ送信
  • 内部リンクの設置方法
  • サイトの更新頻度
  • noindexも利用する

パンくず設置(サイト構造)

パンくずリストは、ウェブサイト上でユーザーが現在位置しているページの階層構造を示すナビゲーションの一形態です。

パンくずリストの実装方法

クロールやクローラビリティの最適化の観点から、パンくずリストは重要な役割を果たすだけでなく、ユーザーがWebサイト内の現在位置を把握しやすくなります。

パンくずリストの実装方法は以下の通りです。

階層構造の表現
ページの階層構造を正確に反映するように、親ページから現在のページまでの階層を示します。

リンクの明確化
各階層の項目は、クリックできるリンクとして表示します。これにより、ユーザーが途中の階層に移動することができます。

構造化データの使用
Schema.orgのマークアップを使用することで、検索エンジンがパンくずを理解しやすくなります。

レスポンシブデザインへの対応
モバイル(スマートフォン)でも視認しやすくなるよう、レスポンシブデザインに対応した文字大きさとします。

パンくずリストは単に導入するだけでなく、適切な階層構造を持ち、ユーザーが自然にナビゲートできるように設計することが重要です。

XMLサイトマップ送信

XMLサイトマップは、Webサイトのページ構造を検索エンジンに伝えるためのファイルであり、検索エンジンのクローラーがWebサイトを効率的にインデックスするのに役立ちます。

XMLサイトマップ送信

XMLサイトマップを送信することで、検索エンジンにサイトのページを素早く認識させ、インデックスを促進することができます。

XMLサイトマップを送信する手順は以下の通りです。

XMLサイトマップの作成
すべてのページを網羅したXML形式のサイトマップファイルを作成します。このファイルには、各ページのURL、最終更新日、変更頻度、優先度などの情報を含めることができます。

XMLサイトマップの送信
Google Search Consoleなど、ウェブマスターツールで作成したXMLサイトマップを送信します。このプロセスは、サイトマップのURLを指定することで行います。送信後、検索エンジンはサイトマップを確認し、インデックス作業を行います。

サイトマップの送信は、Google Search Consoleの利用や、WordPressサイトであれば専用のプラグインを利用して送信する事が可能です。

Webサイトに新しいページが追加されたり変更があった場合は、更新されたXMLサイトマップを作成し、再度送信します。これにより、検索エンジンは最新の情報を反映できます。

内部リンクの設置方法

内部リンクは、こうしておけば正解!とわかりやすい対策方法はなく、やや抽象的な対策となります。

内部リンク最適化の一例は以下の通りです。

内部リンク最適化の例

自然で意味のあるリンク構造

内部リンクはユーザーにとって自然で意味のあるものにしないといけません。リンクテキストは具体的にし、リンク先のページ内容をわかりやすく説明するものが良いでしょう。

関連性のあるコンテンツへのリンク

関連性の高いページ同士をリンクさせることで、ページエクスペリエンスを向上させ、検索エンジンにとってもサイト構造を理解しやすくなります。

階層的な内部リンク構造

ページの階層構造を反映するように内部リンクを設置することで、サイト階層をクローラーが理解しやすくします。

アンカーテキストの最適化

アンカーテキスト(リンクテキスト)は、リンク先のページ内容をわかりやすく表現するキーワードやフレーズを選択することで、検索エンジン・クローラーが理解しやすくなります。

リンク数や質のバランス

過剰な内部リンクは逆効果になり、マイナス評価される可能性があります。リンクの数や質に注意し、品質の高い内部リンクを提供することが重要です。

内部対策として内部リンクは有効ですが、検索エンジンやクローラーを意識しすぎないほうが良いでしょう。設置対象のページを見ているユーザーにとって、ためになるページや、見てほしいページなど、あくまでページエクスペリエンス目線で設置することが望ましいと考えられます。

Webサイトの更新頻度

正確な情報であるか、ユーザーにとって有益であるコンテンツであるか、という指標のひとつに、情報が新しいかどうかも重要な要素になります。

ここで解説している内容も、2023年や2024年では正しいかつ新しい情報である可能性はありますが、10年後で考えると予測はできませんし、古くて適切でない情報になっている可能性があります。

このようなリスクを抑えるために、定期的に更新されて新しい情報にアップデートされているコンテンツやページのほうが、検索エンジンやクローラーに評価されやすくなります。

Webサイトは細めに更新

Webサイトを細めにアップデートし、前述したXMLサイトマップを送信することはとても重要な内部対策となります。

noindexも利用する

noindexは、検索エンジンに対して特定のページをインデックスしないよう指示する対策です。検索エンジンにはインデックスされる必要がないページをnoindexとし、頻繁に訪れてほしいページ(インデックスや掲載順位の対策をしたいページ)のクロールを促進することにつながります。

noindexは慎重に検討する必要がありますが、以下のようなページについては導入をしたほうが良いでしょう。(noindexを対応したからといって、必ずしもインデックスから除外されるとは限りません)

noindexも利用する

重複コンテンツの管理

例えば、掲載されている情報は同じものの、新着順・価格順やレビュー数順など、並び替えができるページは要検討です。

通常(新着順)と価格順とレビュー数順に並び替えたページが、それぞれ別のURLで表示される場合、URLは異なれど同じようなコンテンツが掲載されたページが3ページ存在してしまうこととなります。

検索エンジンからすれば、どのページを検索結果に表示するか悩ましいでしょう。キーワードに対する検索結果に対し、自社サイト内でカニバリが生じていることになります。

また、ページ訪問後のユーザー行動(直帰率・滞在時間)などの評価が分散してしまうことにもなります。

あまりメリットは考えられないため、このような場合には、価格順・レビュー数順のページはnoindex対応することが望ましいでしょう。

一時的なページの制御

現在商品が売り切れてしまっている商品ページなど、一時的に利用できないページや検索結果に表示させたくないページについても、noindex対応することが望ましいでしょう。

また、noindexは「robots.txt」と併用することもあります。noindexは特定のページのインデックスを制御するものですが、一方で「robots.txt」はクロールの許可と制限を管理するものです。アクセス数が多いWebサイトや大規模サイトでない場合、利用するケースは少ないと思われます。

内部対策②検索インデックス最適化

ここでは、以下の検索インデックス最適化について解説します。

  • titleタグや見出しタグの整理
  • 文章構成はSEOライティング
  • 動画や画像(マルチメディア)
  • URLの正規化
  • クエリに対するカニバリゼーションの抑制

titleタグや見出しタグの整理

titleタグや見出しタグ(h1タグやh2タグ)は、検索インデックス最適化に大きく影響します。

このページがどのようなページであるか、を検索エンジンやクローラーに伝えるものとなるため、設定を間違えると狙ったキーワードとは関係ないキーワードにてインデックスされてしまうことになります。

いろいろ検討する必要がありますが、最低でも以下2点は考慮する必要があります。

titleタグや見出しタグの整理
  • ターゲットキーワードをtitleタグの左側へ
  • 重要なかけあわせキーワードを詰め込みすぎない

文章構成はSEOライティング

Webページのライティングを始めるにあたり、対象ページへの集客を把握する必要があります。メルマガやSNSなどによる集客であれば、自由な発想でクリエイティブなライティングが必要ですが、検索エンジンから集客したい場合はSEOライティングを行う必要があります。

SEOライティングの重要なポイントは、titleタグや見出しタグの構成となりますが、以下のような点を踏まえて構成する必要があります。

SEOライティングで重要な構成ポイント
  • ターゲットキーワード
  • 再検索キーワードやサジェストキーワード
  • キーワードグループとしてページをわけるか統一するか
  • SNSなどからユーザーがほしい情報を整理

まずはブログなどで情報発信をしましょう、とコンサルや代理店・制作会社からアドバイスを受けても真に受けないほうがいいです。なんとなく文章を書いても検索エンジンで上位をとることは非常に困難であり、効果的な取り組みとは言えません。

このページの構成も、検索意図などを分析し、目的をもった文章構成としています。

動画や画像(マルチメディア)

動画や画像のメディアを挿入する

ページ内に動画や画像のメディアを挿入することも有効です。文章でなく動画や画像でサクッと理解したい、という人も多いため、ページ滞在時間などの向上が期待できるでしょう。

また、画像を挿入する際は、何の画像であるか?を検索エンジンやクローラーに伝える必要があります。具体的にはaltタグを活用してください。alt箇所に、何の画像であるのか画像テーマを追記し、クローラーに伝える必要があります。

URLの正規化

URLの正規化とは、以下のようなケースで必要です。

  • https://◯◯◯.co.jp/
  • http://◯◯◯.co.jp/
  • https://www.◯◯◯.co.jp/

それぞれ微妙にURLが異なりますが、それぞれのページへアクセスできてしまい、同じページが表示されます。

本来正式なページではない類似ページがインデックスされてしまうケースがあることと、類似ページごとにSEO評価が分散されてしまうことにつながります。

「検索エンジンにどのページがインデックスされているか」は前述しましたGoogle Search Consoleで調べることができます。

万が一、意図しないページがインデックスされている場合は、以下の対策が必要です。

  • canonicalタグの設定
  • 301リダイレクト(本来インデックスしたいページへ遷移させる)

クエリに対するカニバリゼーションの抑制

こちらは前述しましたnoindex対応と近しい対策となります。

例)タオルの通販サイト
「バスタオル」といったキーワード(検索クエリ)に対し、本来はバスタオル一覧ページへ誘導したい。

しかし、意図せずに以下のようなページがバスタオルのキーワード検索結果に表示されてしまうケースがあります。

 オーガニックバスタオル商品Aページ
 人気バスタオル商品Bページ
 バスタオル一覧ページ

キーワード(検索クエリ)に対し、自社サイト内で複数のページがヒットしてしまっています。たくさん表示されていいのでは?と思う人もいるかもしれませんが、基本1ドメイン1枠の掲載であるため、キーワードに対して複数のページがカニバリを起こしてしまっています。

インデックスに登録の必要がないページであればnoindexで対応できますが、そうでなくインデックスしたいページそれぞれでカニバっている場合、titleタグなど多面的に内部構成を見直す必要があります。

内容対策③ページエクスペリエンスや権威性

ページエクスペリエンスや権威性については、以下のような対策となります。

  • SSL化(HTTPS化)
  • ページスピードも大事
  • 口コミやレビューはソースを明確に
  • 専門家の監修

これらの対策は、クローラー向けの対策というよりは、ユーザーにとって利用しやすいページであるか、安全に利用できるか、わかりやすく信頼性のある内容になっているか、などWebマーケティング視点での改善となります。

SSL化(HTTPS化)

最近では、SSL化されていないページも少なくなったと思いますが、まだまだ導入していないWebサイトもあります。Webサイトによっては、SSL化しただけで検索結果の順位が向上し、検索エンジンからのアクセス数が増加した、というケースもありました。

ページスピードも大事

ページ表示スピードが遅いと、ページから離脱する人も多いでしょう。使用する人にとっては良いページとは言い難いです。

ページ表示スピードの改善には、前述したPageSpeed Insights の利用がおすすめです。無料で使用でき、具体的な改善点を知ることができます。

よく見られる改善例としては、画像フォーマットや画像容量によってページ表示が遅くなっていること。他には、SNSやYoutubeなど、外部から引用している埋め込み系コンテンツにてページ表示に負荷がかかっていることです。

これらは、画像容量を圧縮したり、オフスクリーン遅延読み込みなどの対策により、ページ表示スピードの改善が期待できます。

口コミやレビューはソースを明確に

商品やサービスをPRする際、口コミやレビューを掲載しているページも多いでしょう。口コミやレビューを掲載する場合、どのような方法にて集めたものであるか明記することが望ましいです。

口コミやレビューはソースを明確にする

他に近しいものとして、おすすめランキングなどのコンテンツがある場合、順位付けの根拠付けについても明記が望ましいでしょう。

景品表示法など法令遵守の視点だけでなく、ページエクスペリエンスの視点としても、ソース(情報元)のリンクを貼ったり明記する対策は重要です。

専門家の監修

ページに掲載されている情報が正しいものであるということを表現するため、専門家による監修は有効です。

とくに病気やお金など、見ている人にとって大きく影響を及ぼす情報は、より正確性が求められます。

ページの内容によっては、専門家監修である旨を明記することで、見ている人にとって安心して利用できるWebサイトとなるでしょう。

SEO外部対策(外部リンク)は衰退?

ここまで内部対策について解説してきたのですが、外部対策もあり、代表的な施策として外部リンク(被リンク)対策があります。

外部リンクは、10年以上前は有効な手段として注目されていましたが、悪質な外部リンクを活用するWebサイトが急増したため検索エンジンが対抗措置をとり、当時と比べると効力は低下しています。

しかし、衰退してしまったということはありません。

SEO評価として、外部リンク(被リンク)の効果はまだまだありますが、以下のようなポイントがあります。

悪質な外部リンクはペナルティの対象

悪質な外部リンクはペナルティの対象

10年以上前、外部リンクの効果が大きかった時代ですが、外部リンク用のWebページを量産し、量産したページから自社サイトへ外部リンクを送るWebサイトが多数現れました。

いわゆるブラックハットSEOと呼ばれる手法でありますが、このような事態を受け、検索アルゴリズムのアップデートが行われ、現在は量産された悪質な外部リンクを受けているWebサイトはペナルティを受けることになります。(一度ペナルティを受けると、対象ドメインでのインデックスは困難になります)

しかし、ペナルティの広がりを逆手にとり、スパム行為として競合サイトへ大量の外部リンクを送るWebサイトも登場しました。検索エンジンもしっかり対策を進めており、大量で悪質な外部リンクの場合、検索エンジン側でスパム行為と判断してくれ、外部リンクの扱いからは除外されています。

Google Search Consoleでは、どのようなWebサイトから外部リンク(被リンク)を受けているか確認することが可能です。スパム行為と判断されているWebサイトからの外部リンクは、該当箇所に掲載されていません。

Google Search Console上で、万が一スパム的な外部リンクを発見した場合は、無効な外部リンクとして検索エンジンへ申請することが可能です。(海外など怪しいドメインからの外部リンクの場合、内容を確認するために対象ページを開くのは注意してください。)

関連性の高いページからの外部リンクは◎

外部リンクの効果ですが、関連性の高いページからの外部リンクであれば、SEO対策として十分効果があります。

関連性の高いページからの外部リンクは◎

例えば、国内メインの旅行代理店のWebサイトを運営している場合、旅行がテーマであるブログからの外部リンクは効果が見込めるでしょう。

また、外部リンクもテキストリンクの場合、どのようなテキストリンク(アンカーテキスト)であるか、は重要なポイントとなります。

外部リンクを貼ってくれている外部サイトへコンタクトできる場合、お礼を伝えるとともに、テキストリンクの変更をお願いしてみると良いでしょう。

設置例:わたしが予約したサイトはこちら
改善例:頼りになる国内旅行代理店

外部リンク(被リンク)はTOPページに対して送られることが多いですが、ページ単位の外部リンクも効果が大きいです。

権威性のあるWebサイトからの外部リンクも◎

関連性のあるページ同様、外部リンク元のWebサイトのドメインランクが高い場合、外部リンクの効果が高まります。

具体的には、大手ニュースメディアからの外部リンクであったり、大学など教育機関からの外部リンクが該当します。

これらのドメインランクが高いWebサイト(権威性のあるWebサイト)から外部リンクをもらうのは、簡単なことではありません。有益な情報や一次情報の掲載など、希少価値の高いコンテンツ制作を行う必要があります。

SNSからの外部リンクはnofollow属性

SNSからの外部リンクはnofollow属性

InstagramやXなど、SNS投稿での外部リンクは「nofollow」属性となります。nofollowについては、別途まとめたいと思いますが、簡単にいうと外部リンクの効果は小さいものとなります。

前述しました、外部Webサイトからの外部リンクについては、基本的にはdofollow属性となり外部リンク効果が期待できますが、Webサイトによってはnofollow属性となります。(noteなどのブログサービスなど)

SNSの場合、外部リンクの効果というよりは、SNSから流入(アクセス)のほうがSEO対策としては効果が期待できます。

SEO評価・診断チェックツールについて

残念ながら、SEO評価のチェックツールとして、スコアづけしてくれるようなサービスはあまりありません。

また、SEO内部対策チェックリストシートを提供!とPRしている企業もありますが、ダウンロードをするには個人情報や企業情報の入力が必要であり、後日営業ラッシュを受けることになります。

しかしながら、サジェストキーワードや再検索キーワードを調べるツール、競合サイトの分析ができるツールなど、SEO対策に有効なツールは多数存在します。

無料で利用できるものを中心に、代表的なツールを紹介します。

PageSpeed Insights

このページでも何度か登場していますが、無料で利用でき、かつ「パフォーマンス」「SEO」などの項目ごとにスコアづけしてくれます。

SEO評価・診断チェックツールを求めている人にとって、SEO視点でスコアづけしてくれ、かつ具体的な改善案をアドバイスしてくれるサービスはとても有益でしょう。

無料で利用できるため、使わない手はありません。

Google Search Console

SEO対策を行ううえで、もっともベースとなるツールであり、SEO対策を検討しているなら、Search Consoleはマストで利用してください。

自社のWebサイトにアクセスしている検索クエリや、検索クエリごとの検索結果掲載順位がわかり、かつどのページがヒットしているか分析が可能です。

やみくもにSEO対策をする前に、まずは実情を知り、理想と比較分析を行い、施策を進めていく必要があります。

Google Analytics

GA4と呼ばれているツールですが、無料で利用できるアクセス解析ツールです。現在では、ほとんどのWebサイトで利用されているツールです。

Webサイト訪問後の、エンゲージメント(スクロールやページビュー)などを分析できるため、コンテンツやページの改善が必要かどうか判断できます。

直帰率が高い=検索意図を満たしていないページと判断され、検索結果の順位低下を招く可能性があります。SEO対策の集客面だけでなく、Webサイトアクセス後のユーザー行動も分析・改善していく必要があります。

Microsoft clarity

こちらも再登場となりますが、ヒートマップが利用できるclarityも有益なツールです。コンテンツのどの箇所が読み込まれているか読み込まれていないかなど分析が可能です。

もっとも注目してほしいコンテンツまでに、ユーザーが離脱していては意味がありません。感覚的にページを改善するのではなく、ヒートマップで分析することをおすすめします。

Ahrefs(エイチレフス)※有料

有料サービスとなりますが、競合サイトの分析に有益なツールです。

競合サイトが対策しているキーワード(検索クエリ)や、競合サイトのページがどのような検索クエリにヒットしているか、また順位はどの程度であるか分析できます。

また、キーワードや検索結果の順位だけでなく、競合サイトの被リンク分析を行うことができます。競合サイトが被リンクを受けている外部サイトに対し、自社サイトの存在もPRし、外部リンク営業を行うことも可能になります。

ラッコキーワード

サジェストキーワードの分析や、共起語の分析が可能です。

また、対策したいキーワード(検索クエリ)に対し、現在の上位掲載サイトの見出し分析が可能です。

1つ1つ競合サイトを見ていくのは工数がかかり、現実的ではありません。競合他社がどのようなコンテンツを制作しているのか、見出し分析を行うことでイメージがつきます。

有料・無料で利用できるツールに制限がありますが、無料でも十分活用できるツールです。

SEO内部対策まとめ

SEO内部対策は、大きくわけて以下に分類されます。

  • クロール・クローラビリティ最適化
  • 検索インデックス最適化
  • ページエクスペリエンスや権威性に関する内部対策

これらの3つの分類は、さらに細かい粒度の対策として分類されますが、まずはターゲットキーワードの選定と、ランディングページの選定より着手する必要があります。

自社にとっての見込み客が、どのようなキーワードで検索しているか検討する必要があり、リスティング広告を出稿していればコンバージョン獲得に至ったクエリデータが活用できます。

狙いが定まったうえで、ページごとの内部対策や、Webサイト全体のおよび内部対策を実行することになります。

それぞれの内部対策は密接に関係しており、どれかやればOKというものでもなく、これが正解!という解答もなく、あくまで「最適化」を進めることになります。

工数がかかり、結果が出るまでに日数が必要ですが、効果が出てくると達成感がありますし、ビジネス成長へのインパクトも大きいです。

SEO対策は頑張る方向を間違うと結果は出ませんが、ドメインや内部対策・外部対策など、方向性がズレていなければ自然と結果は出てきます。焦らずじっくり進めてください。

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