SEO対策のメリット・デメリットは?SEO集客の重要性や強化したい商品・サービスについて

SEO対策のメリット・デメリットは?

SEO対策は検討しているけど、難易度が高いし効果が見えづらいと聞くから二の足を踏んでいる…というマーケティング・販売促進担当の人は多いでしょう。

また、オウンドメディアの開発に着手したものの、優先度が下がってしまったり、効果が見えづらいためマーケティング予算が削減されてしまった、というケースもあると思います。

ここではSEO対策のメリット・デメリットや、効果が期待できる企業(商品・サービス)について解説します。SEO対策の意思決定の参考にしてください。

目次

SEO対策は意味ない?効果的な企業とそうでない企業

SEO対策を行い、せっかく検索結果で上位表示を勝ち取ったとしても、売上アップや認知向上など会社の業績アップに対して効果が見込めないと、せっかくの努力が意味ないものとなってしまいます。

では、SEO対策が効果的な企業とそうでない企業では、どのような特徴があるのでしょうか??

SEO対策が効果的な企業

SEO対策が効果的な企業については、インターネット上で比較検討されやすい商品・サービスを提供している企業が該当します。

比較検討される商品・サービスの特徴としては、購入・契約後に長く使うであろうもの、高額で購入頻度が少ない商品・サービスなどが該当します。

SEO対策が効果的な企業

具体例としては、以下のような商品・サービスです。

SEO対策が効果的な企業
  • クレジットカード
  • 住宅ローンやマイカーローン
  • 化粧水や美容クリーム、育毛剤など美容アイテム
  • 青汁などの健康食品や美容サプリメント
  • ウォーターサーバー
  • 脱毛エステ
  • 一戸建てや分譲マンション
  • 洗濯機や冷蔵庫

ここであげている一例は、BtoCとして一般消費者に向けた商品・サービスとなります。

法人取引の場合、購入・契約後に長い取引になるケースも多いため、BtoBビジネスについても比較検討される商品・サービスに該当するでしょう。そのため、BtoBビジネスの場合でも、新規顧客獲得のためのリード獲得として、SEO対策は効果的であると考えられます。

SEO対策が効果的でない企業

前項でSEO対策が効果的である企業・商品・サービスについて触れましたが、逆に効果的でない商品・サービスもあります。

SEO対策が効果的でない企業

一例として最初にあげるのが、ファッション関係の商品・サービスです。服やバッグなどファッション関係では、テキストでの説明ではなく、画像を用いた説明のほうが伝わりやすいでしょう。

SEO対策にかわる代表的なものとしてInstagram運用があげられます。画像・動画を活用して視覚的に訴えることができ、事業者側としては自分達のブランドイメージを表現することができます。消費者側からすると、ブランドイメージや着こなしを知ることができ、買うか買わないかの判断材料とすることができます。

また、ファッション関係のEC通販の場合、検索結果上位をAmazonや楽天と争うことになります。2024年のSEO事情としては、大手企業(ドメインランクが高いWebページ)や、固定客を多く抱えていて指名検索の検索ボリュームが多い企業のほうが、検索結果上位を獲得しやすい傾向があります。

EC通販であればAmazon・楽天との競争となり、上位を勝ち取るのは困難であることが想定されます。もし上位掲載を勝ち取った場合のリターンが大きければ挑戦するメリットはありますが、前述のとおり、ファッション関係では大きなリターンが得られない可能性もあります。SEO対策へリソースを配分するのではなく、Instagram運用など他プラットフォームへリソースを配分したほうがいいでしょう。

次の例としては、イベント系の商品・サービスです。夏祭りや音楽フェス、ショッピングモールのイベントなどが該当します。

これらはニーズは高く、人気のイベントであるものの、検索ボリュームとして返ってきづらい商品・サービスとなります。

イベントのような期日制限のある商品・サービスの場合、プル型のSEO対策ではなく、InstagramやX(旧Twitter)、Youtubeなど、プッシュ型であり拡散が期待できるプラットフォームのほうが相性が良いでしょう。

  • 画像・動画の訴求が有効な商品・サービス(ファッション関係など)
  • 期日制限のある商品・サービス(夏祭りやイベントなど)

抽象度が高くなりましたが、これらに近しい商品・サービスの場合、SEO対策の効果は期待できないでしょう

SEO対策に取り組むメリットや魅力は?

SEO対策の効果が出やすい業種とそうでない業種を解説してきました。

ここでは、SEO対策に取り組むメリットについて解説します。

SEO対策に取り組むメリット

Webサイトのアクセス数増加
コストを抑えて集客できる可能性
信頼度の向上
ユーザーエクスペリエンスの向上

Webサイトのアクセス数増加

SEO対策を経て、各キーワードで上位表示できた場合、Webサイトへのアクセス数が増加します。

SEO対策のメリット1

選定したキーワードに間違いがなく、望ましい検索キーワード(検索クエリ)からのアクセスの場合、見込み客が自らWebサイトを訪れてくれるため、売上アップなど業績アップが期待できます。

コストを抑えて集客できる可能性

SEO対策のメリット2

SEO対策で上位表示できた場合、維持管理コストはキーワード難易度や業種によっても異なり、ゼロ円というケースは少ないでしょう。

しかし維持管理コストがかかっている場合でも、リスティング広告での集客と比較した場合、コストを抑えて集客できる可能性があります。

キーワード難易度が高いということは、業種・業界で重要なキーワードであり、各社が上位表示を争っているキーワードとなります。これらのキーワードは見込み客が検索しており、コンバージョン率が高いと想定されるため、リスティング広告を出稿して集客している企業も少なくないでしょう。

リスティング広告では費用を支払えば検索結果直下にテキスト広告を表示でき、見込み客をWebサイトへ集客することが可能ですが、未来永劫広告費用が必要となります。クリック課金ではあるものの、業種・業界によっては、ワンクリック1,000円を超えてくるケースもあります。

選定したキーワードにかけるマーケティングコストと得られるリターンから、SEO対策・リスティング広告どちらが良いか検討することになりますが、一般的にはSEO対策の維持管理コストのほうがコストを抑えることができるケースが多いでしょう。

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信頼度の向上

上位掲載されたWebサイトは、検索ユーザーにとって信頼性が高いと見なされる傾向があります。

SEO対策のメリット3

リスティング広告の広告枠をクリックする人は全体の40%、という調査結果が出たこともあり、広告に対してネガティブな印象を抱えている検索ユーザーもいます。これらの人はリスティング広告の広告枠を避け、自然とSEO上位表示のWebサイトへ訪れることになります。

ユーザーエクスペリエンスの向上

SEO評価として、ページ表示速度や文字サイズなども評価ポイントとなります。また、検索エンジンはモバイルファーストインデックスを採用しており、モバイル(スマートフォン)で利用しやすい点も重要視しています。

SEO対策のメリット4

これらの評価ポイントに向き合い、検索結果で上位表示を勝ち取るためにSEO対策を行っていくことで自然とWebサイトの利便性が高まり、結果的にユーザーエクスペリエンスが向上していきます。

これらのメリットは、継続的にSEO対策した結果として得られ、SEO対策で効果が出た場合は業績に対して大きなプラス要因をもたらしてくれます。

次項では、SEO対策のデメリットを解説します。

SEO対策に取り組むデメリットや問題点は?

SEO対策に取り組むメリットや魅力を解説しましたが、注意が必要なデメリットもあります。

SEO対策に取り組むデメリット
SEO対策に取り組むデメリット

結果が出るまでに日数がかかる
アルゴリズム変更のリスク
競争が激化
効果が出ないリスク

結果が出るまでに日数がかかる

SEO対策の効果はすぐに現れるものではなく、日数を要するケースが大半です。新しいコンテンツや変更を加えた場合でも、検索エンジンが評価して反映するまでに数週間から数ヶ月かかることもあります。

長く運用してきたWebサイトや、大手企業などのWebサイト(ドメインが強いWebサイト)のほうが、コンテンツ追加・変更の反映、SEO対策の効果がわかりやすく出る傾向にあります。

アルゴリズム変更のリスク

検索エンジンのアルゴリズムは数年に一回大きく更新されます。2023年では数ヶ月続けてアルゴリズム変更があり、年々更新頻度が高まっていく可能性もあります。

一度検索結果で上位表示できた場合でも、アルゴリズムの変更によって掲載順位を大きく落とすリスクがあるため、Webサイトへのアクセス数が急激に低下する可能性があります。

競争が激化

SEO対策で上位表示できた場合、業績アップにつながるため、キーワードによっては競争が激しくなります。上位表示するためには、競合他社との差別化や高品質なコンテンツの提供が必要であり、コンテンツ制作費のコストが膨らむリスクがあります。

効果が出ないリスク

SEO対策は、実行すれば必ず効果として現れるわけではなく、一生懸命に対策しても上位表示を勝ち取ることができないケースがあります。上位掲載の枠数は決まっているので、当然といえば当然ですし、上位表示できない企業のほうが多いです。

リスティング広告であれば、広告予算を用意することで、一定数の広告クリック(Webサイトアクセス)は担保できますが、SEO対策は費用をかけたからといってアクセス数が担保されているわけではありません。効果が見えづらいため、マーケティング予算としての確保が難しかったり、後回しにされてしまう可能性があります。

デメリットとしてネガティブな一面を解説しましたが、SEO対策を行って上位表示を勝ち取った場合、業績アップが期待できます。これらのデメリットを考慮しても、長期目線にて戦略的・継続的に取り組むことは非常に重要でしょう。

SEO対策は何をすればいい?おさえておきたいポイント

SEO対策で抑えておきたいポイント

SEO対策は多岐に渡り、自分や自社で対策できるのか企業のリソース・ノウハウに左右されたり、投資できるマーケティング予算によっても優先度が変わってきます。

以下に、重要視されるであろうポイントを挙げます。ただし、検索エンジンのアルゴリズムは常にアップデートされるため、最新情報を追い続けることも重要です。

SEO対策でおさえておきたいポイント
  • キーワード・ランディングページ選定
  • titleタグ・見出しタグの最適化
  • 内部リンク構造
  • モバイルフレンドリー
  • マルチメディア対策(画像・動画)
  • SSL対応
  • 外部リンクの獲得
  • ソーシャルメディアの活用

キーワード・ランディングページ選定

自社のビジネスにとって重要なキーワードを調査し、検索意図を満たすコンテンツを準備します。

TOPページで多数の重要キーワードに対してSEO対策しようと考える企業も少なくありません。検索キーワードに秘められる検索意図を想定し、適切なランディングページが検索結果に表示されるよう設計する必要があります。

titleタグ・見出しタグの最適化

キーワード調査とランディングページの設計が完了したら、次は各ランディングページのtitleタグ・見出しタグを最適化する必要があります。

titleタグや見出しタグは、該当ページのテーマを検索エンジンに伝える役割を担っており、内部施策として影響度の大きいポイントとなります。

内部リンク構造

Webサイト内の適切な内部リンク構造を構築することで、検索エンジンがサイト内のページの関連性を理解しやすくなります。意図しないページにリンク評価(リンクジュース)を流し込まないよう注意が必要です。

モバイルフレンドリー

Google検索エンジンでは、モバイルファーストインデックスへ移行が完了しています。従来より一層モバイルの利用状況やユーザーエクスペリエンスが重要視されています。

ページ表示速度や文字フォントなど、モバイル(スマートフォン)で見えやすいページ制作を行う必要があります。

マルチメディア対策(画像・動画)

最近では動画で情報収集するユーザーも増えています。テキストによる解説だけでなく、画像や動画を用いて要約する必要があります。検索エンジンからの評価も高まり、かつページ滞在時間向上が見込めるため、ユーザーエクスペリエンスも向上するでしょう。

SSL対応

セキュリティが高い通信を提供するため、SSL証明書を導入することは、SEO評価としてもプラス評価となり、検索順位に影響します。

構造化データの使用

マークアップ言語を使用して構造化データを追加することで、検索エンジンがコンテンツを理解しやすくなります。

外部リンクの獲得

他のWebサイトからの外部リンク(被リンク)は、自社WebサイトのSEO対策としてプラス評価をもたらしてくれます。

公共機関や教育機関、上場企業など権威性・信頼性の高いWebサイトからの被リンクは、効果が一層高まります。他社が紹介したくなるような独自性の高いコンテンツ制作が必要となります。

ソーシャルメディアの活用

X(旧Twitter)などソーシャルメディアからの被リンクはnofollowではありますが、ソーシャルメディアからのアクセス、および話題になった場合の指名検索行動は、SEO対策としてプラス評価になります。

これらのポイントを踏まえつつ、自分や自社のリソースに適切な施策を進めてください。「まずは自分でやってみる!」という人は、以下のページも参考にしてください。

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SEO対策メリット・デメリットまとめ

インターネット上で比較検討されやすい商品・サービスを提供している企業の場合、SEO対策で検索結果上位表示を目指すことをおすすめします。

家や車、クレジットカードなどの金融商品など、購入・契約後に長く使うであろうもの、高額で購入頻度が少ない商品・サービスなどが該当します。これらの商品・サービスの場合、比較検討期間が長くなり、ユーザーはじっくり検索行動で情報収集を行います。その際に、検索結果上位表示を勝ち取っていると、見込み客となるユーザーが自らWebサイトへアクセスしてくれ、資料請求等のコンバージョン行動につながります。

一方で、画像・動画での訴求が効果的である商品・サービスや、期間限定の商品・サービスについては、InstagramやX(旧Twitter)など、プッシュ型で拡散が期待できるプラットフォームの運用が効果的でしょう。

SEO対策は、効果が出るまでに時間がかかる、対策しても効果が得られない(競合に勝てない)場合もある、かつ上位表示を勝ち取った場合でも検索エンジンアルゴリズム変更により掲載順位・アクセス数を大きく落としてしまうリスクがある、このようなネガティブな一面も抱えています。

しかしSEO対策で検索結果上位表示を勝ち取った場合、見込み客が自らWebサイトへアクセスしてくれ、かつ広告費用がかからずコストを抑えて集客できます。

短期的な視点ではなく、デメリットを踏まえたうえで、長期目線でSEO対策に取り組んでください。

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